FX雑記など

#9 (第二回)決められたものを正しく実行する、というわけではないのかも?

今回は、『定型的なパターン』は存在するが、それをそのまま適用しただけでは相場で勝てるようにはならないのであれば、勝つためにはどのようにしたらいいのか?ということを考えていきたいと思います。(前半はこちら

1つのパターンで毎回違うファクターに対応するためには当たり前ですがそのパターンを徹底して練習するしかないです。

まず、個別のパターンに絞って考察してみた方がわかりやすいと思うので、5分足でトレンドの転換を狙うトレードについて考えていきましょう。私は本当は上位時間足の状況と統合してトレード判断をしていますが、話がややこしくなるので、ここではあくまでも例えとして5分足だけを使って考えてみます。

私は5分足でトレンドの伸びた先から反転のエリオット1波を確認して3波の転換を狙う、という『定型的なパターン』を持っています。

(エリオット波動の使い方についてはこちらで簡単に解説してますのでよろしければ参考にどうぞ⇒FXチャート分析基本編④ エリオット波動の基本的なルールと25MA

例えばそのパターンでの直近のトレードはこんな感じです。

3月10日(木)16:40 +17.6PIPS

細かいことはいろいろありますが、一応最低限のルールとしては『直前の動きに対して実体でFR38.2までの戻しがあって、それをエリオット1波と考えてその戻しで止まったから3波を狙ってエントリーする』ということになります。

(フィボナッチ分析についてはこちらで簡単に解説してますのでよろしければ参考にどうぞ⇒FXチャート分析基本編⑤ フィボナッチ分析の設定と使い方

これは私にとっての1つの定型的なパターンといえます。その前は1月ほど前にも同じパターンでのエントリーがありました。

2月4日(金)16:15 +20.3PIPS

ポンド円エントリーポイントのチャート分析

両方ともだいぶ迷ってる感じがありますね(笑)。まあ私の現状はこんなもんです。ちなみにローソクの上にある赤い点が売りをエントリーした所で、点線が保有していた期間で、黄色いマークが決済ポイントになります。

さて、上の2つのトレードは『直前の動きに対して実体でFR38.2までの戻しがあって、それをエリオット1波と考えてその戻しで止まったから3波を狙ってエントリーする』という意味では似たようなパターンですが、違うところもたくさんありますね。

一番わかりやすい違いとしては200MAの上側から売ってるのか下側から売ってるのか、という違いがあります。また、38.2までの戻しの基準となる『直前の動き』というのも、1つ目の売りは明確っぽいですが、下の売りは直前がよくわからない動きになっているのでパッと見ただけではどの上昇を基準にすればいいのかがわかりにくいですね。

これが毎回違うファクターというやつです。

例えば200MAの上下で売る場合の違いについては、トレンドが発生している時の200MAは私の中ではそのトレンドの基準になるくらい強いものなので、

FXチャート分析基本編③ 大きな相場の流れ(トレンド・もみあい・レンジ)と200MAをご参考ください)

基本的には抜けてない200MAを抜けていくだろうと考えてトレードすることはしないことにしています。

ですから上側の売りは200MAで決済しているわけですし、下の売りは200MAを抜けたのを確認してから売っているので、200MAの下側まで狙っているわけです。

この200MAの使い方は、FXの勉強会に入っている時に教えてもらった発想ではありますが、教えてもらったからこれはこういうものなんです、というわけではなくて、チャートを見て同じパターンなのに成功する場合と失敗する場合があって、その対策を考えるにあたって教わったアイディアを元に検証してみた結果負けるときは200MAの抜けを狙っていることが原因だな、というケースがあったので200MAの抜けを狙わない、という対策を立てたらそういう失敗がなくなったし、同じパターンの時にそれが毎回ワークしていることを日々確認しているので、現時点では私はそういうやり方をしています、ということです。したがって、これも別に誰かから決められたことを正しく実行しているわけではなくて、私の中では経験上こうなのでこうしてます、というだけの話なんです。

また5m200MAの抜けを狙わない、というのはある一定の場合に、ということなので常に狙えないわけではなくて、当然局面によっては全然狙っていい場合もあります。

(直前の動きがどこなのかの話はさらに長くなりそうなので割愛します)

そして、この『直前の動きに対して実体でFR38.2までの戻しがあって、それをエリオット1波と考えてその戻しで止まったから3波を狙ってエントリーする』という5分足のいつものパターンは私はこんな感じで一覧にできるようにしています。(当然、画像の上側にも過去分がたくさんあります)

3波データ

200MAの対応ができるようになっただけでOKなわけはないですから、こういう感じでたくさん練習してサンプルを集めます。同じ『直前の動きに対して実体でFR38.2までの戻しがあって、それをエリオット1波と考えてその戻しで止まったから3波を狙ってエントリーする』という定型的なパターンであってもその中で様々なパターンがあるので、その都度サンプルを比較して対策を決めていく作業というのが必要になってきます。

これに上位時間足の判断が加わってきますので、1つのパターンを練習するだけでもかなりの作業量が必要になってくることがわかります。こういう感じで突き詰めていくと、だんだんそのパターンが自分のものになってくるので、その1つのパターンについてはある程度自信をもってトレードできるようになってくる、という感じになるんじゃないかな、と思います。

そしてそういった努力をした上で、最終的に勝つために大事になってくるのは、自分がわかる所なのか、わからない所なのかを自分自身で判断することです

まず大前提としてある程度の環境認識とエントリーパターンの精度があるとして、最終的に勝つために大事になってくるのはこういうことだと思います。

つまり、たぶんここがトレードで一番難しい点になってくるとは思うのですが、例えばこれだけ練習して『直前の動きに対して実体でFR38.2までの戻しがあって、それをエリオット1波と考えてその戻しのBOXで止まったから3波を狙ってエントリーする』というパターンが身についたと自分では考えていたとしても、実際の所『毎回違うファクター』というのは無限に存在するわけですから、必ず自分にはまだわからない部分が必ず存在することを認識しておかないといけないということです。

このように考えてみると、トレードのパターンというのは4つにわけることができるのかもしれません。

  1. わかる所
  2. わからないことが認識できているて見送れた所
  3. わからないことが認識できているが見送れなかった所
  4. わからないことが認識できていない所

この中で①から③が現在の自分の問題であって、④は現在の自分には実力的に及ばない所と考えることもできます。

⇒次回に続きます。